2026年6月7日日曜日

蛮超――みんなに慕われる勇者局の番長【御ナラティヴ】

 

蛮超――みんなに慕われる勇者局の番長【御ナラティヴ】

蛮超は、勇者局で「番長」を務めているミノタウロスの青年です。通称は「番長」。これは蛮超本人が常々、「わしはバンチョーだ!」と連呼しているため、周囲の者たちが蛮超の本名を「番長」だと思っているからです。ただし、蛮超本人はそのことをまったく気にしていません。むしろ「番長」という呼び名を気に入っており、みんなから「バンチョー!」と呼ばれて慕われています。なお、番長というのは勇者局での蛮超の役職です。これはチョイナが特別に与えた役割であり、蛮超本人もその役目をとても気に入っています。

蛮超は、すでに100年間、勇者局の番長を務めています。彼は豪快な兄貴肌の青年です。いつも肩で風を切るように堂々と歩いており、圧倒的な強者の風格を身にまとっています。そのため、初対面の者からすれば近づきがたい存在に見えるかもしれません。しかし、蛮超はわりと社交的です。困っている人がいれば見捨てません。ただし、決して他人を甘やかすこともしません。

蛮超は勢いで場を仕切ることもありますが、短慮ではありません。時には慎重に物事を見極めることもあり、直情径行なだけの人物ではありません。これはチョイナの躾が効いているからです。その為、蛮超は勇者局に所属する勇者全員の顔と名前を覚えています。勇者局には5000人以上の勇者がいますが、蛮超はその全員と対面しています。こうしたところにも、彼がただ豪快なだけではないことが表れています。ちなみに、蛮超はチーズ牛丼が大好きです。彼は毎日、チーズ牛丼を食べています。

蛮超はバンカラな男です。いつもボロボロの学ランを身にまとい、下駄を履いています。勇者局で蛮超の下駄の音が聞こえると、邪な気持ちを持つ者たちは急いでその場から逃げ出します。なぜなら、蛮超は悪党を嫌っているからです。不届き者の行状を見れば、蛮超は問答無用で殴ってきます。しかも蛮超は、巨体で下駄を履いているにもかかわらず、ありえない速さで近づいてきます。そのため、対象者は逃げ切ることができません。蛮超は悪逆の輩を拳で「わからせ」、二度と悪事を働かないように誓わせています。

そんな蛮超は、勇者局の顔と言うべき存在です。チョイナの推挙によって番長となり、勇者局の中で特別な立場を担うようになりました。蛮超が勇者局に来てから100年が経過していますが、その間、彼に勝った勇者は一人もいません。また、蛮超は自分の強さに納得していないため、度々ダンジョンへ向かい、強い魔物と戦っています。毎回のように死にかけていますが、翌日には元気に復活しています。チョイナの特訓やダンジョンで何度も死にかけながらも、蛮超はそのたびに立ち上がってきました。そうした姿を見て、勇者局の勇者たちは彼を深く尊敬しています。そして、みんなが蛮超のことをこう認めています。

「彼こそが真の勇者だ!」

蛮超は勇者局に入学した後、めきめきと頭角を現しました。その後、カラクリオン、ホムウ、ソーヤ、フランベルヌたちと出会い、4人とパーティーを組むことになります。もちろん、リーダーは蛮超です。なお、蛮超がパーティーを組むのは、これが初めてです。これまで一人で戦ってきた蛮超にとって、仲間と共に行動することは大きな変化になります。なお、彼は「賢者の石」を探しています。これは蛮超がある目的を持っているからなのですが、彼がそれを語るのは先のことになりそうです・・・。

さて、蛮超の戦い方は、もともと敵を倒すことに特化した粗削りなものでした。そこで、チョイナが蛮超に直々に稽古を付け、戦いの作法を徹底的に教えています。チョイナは拳法の達人であり、世界最強の一角でもあります。そのため、蛮超はチョイナを深く尊敬しています。ちなみに、蛮超は勇者局に来た頃、チョイナと2回戦い、2回とも負けています。これは蛮超にとって初めての敗北でした。しかし、蛮超はその現実を受け入れました。そして、チョイナに弟子入りしています。結局、蛮超は最後までチョイナに勝つことはできませんでした。けれども、チョイナの哲学は蛮超の中にしっかりと受け継がれています。

それは、「拳だけでは人を救えない」という考えです。チョイナはそこに、「愛と哀しみが無いとダメだね!」と喝破しています。蛮超はその教えを、後に実践していきます。ただ強いだけではない。ただ悪党を殴るだけでもない。人を救うために拳を振るう。それが、勇者局の番長・蛮超という男です。